資産形成

年内最後のチャンス! ジュニアNISAで今年80万円を運用に回したら、65歳でいくらになる?

ジュニアNISA(少額投資非課税制度)は、お子さんやお孫さんたちの教育資金や就職後の資産運用の礎となる魅力的な制度です。

しかし、当初の予想よりも開設口座数が少なかったこともあり、2024年の新制度のNISA開始にあわせ、2023年末をもってジュニアNISAは終了することになりました。

そのようなこともあり、ジュニアNISAを利用できるのも今年限りとなります。

年内最後のチャンスを活かし、ジュニアNISAで、運用益などが非課税となる80万円で資産運用を始めた場合、65歳になった時の運用額を試算してみましょう。

ジュニアNISAとは?

そもそもジュニアNISAとは、18歳未満の子供を対象にした少額投資非課税制度で、親や祖父母が子や孫のためにNISA口座を開設し、一定の範囲内で投資を行うことができる制度です。

ちなみに、贈与税については年間110万円まではかかりませんから、親や祖父母が、子や孫に、ジュニアNISAのためにと80万円贈与したとしても、安心してジュニアNISAを利用して資産運用ができます。

また、ジュニアNISAは、年間80万円の投資額に対する譲渡益や配当金に対して約20%の税金がかかるところ、5年間は非課税となりますので、将来に向けた資産形成の手段の一つとして考えても良いのではないでしょうか。

ただし、ジュニアNISAの口座開設リミットは令和5年9月31日、ジュニアNISAで新規に商品を購入できるリミットも令和5年12月31日ですから、あまり時間が無いのが現状です。

ジュニアNISA終了後はどうなるの?

非課税期間(5年)終了前に18歳を迎えた場合においても、現行のジュニアNISAは、非課税期間終了まで、非課税で商品を保有することができますが、口座名義人が成人を迎え非課税期間が終了した場合は、保有商品を売却するか、または課税口座に移管してジュニア口座を閉鎖する必要があります。

しかし、今、ジュニアNISAがある意味注目されているのは、制度上、原則として口座名義人が成人に成人(18歳)になるまでは払い出しをすることができなかった保有商品が、新制度NISAが始まり、ジュニアNISAも終了する制度移行期の例外事項で、2024年以降になると、ジュニアNISAの口座名義人が成人(18歳)になる前でも払い出しができることになったことです。

このことによって、非課税期間、保有商品を運用するか、子または孫の教育資金として保有商品を売却するか選択肢が広がりました。

現行のジュニアNISA制度を最大利用して当初の80万円の資産運用をしよう

今回のテーマは、現行のジュニアNISAで80万円を投資運用した場合、65歳時にはその80万円がいくらになっているかであり、また、具体的な運用方法やリスク許容度によって運用成績も異なりますが、ここでは極シンプルな計算を通じて資産運用の経過を見ていきたいと思います。

【前提条件】

親もしくは祖父母から贈与を受けた80万円(元本)をジュニアNISAで運用

複利計算でシミュレーション

【資産運用のシナリオ1(利回り3%)】

1年目(17歳)~5年目(21歳)(ジュニアNISA利用) 約93万円

6年目(22歳)~49年目(65歳)(新制度NISA利用) 約343万円

【資産運用のシナリオ2(利回り4%)】

1年目(17歳)~5年目(21歳)(ジュニアNISA利用) 約97万円

6年目(22歳)~49年目(65歳)(新制度NISA利用) 約663万円

【資産運用のシナリオ3(利回り5%)】

1年目(17歳)~5年目(21歳)(ジュニアNISA利用) 約102万円

6年目(22歳)~49年目(65歳)(新制度NISA利用) 約872万円

【注意】上記のシナリオはあくまで机上の理論であり、実際の投資成績は市場の変動により異なります。また、投資にはリスクが伴いますので、慎重な検討が必要です。

運用額である元本80万円の増加によるメリット

これらのシナリオ計算から分かるように、80万円のジュニアNISA運用が長期間続けば、将来の資産が著しく増加することが分かります。この運用成績によるメリットは以下の通りです。

  • 教育資金の充実:子供の進学や教育のための資金として活用することができます(ただし、早期の資産売却にはNISAの利点を活かしきれません)。
  • 将来の生活資金の補充:年金や退職金だけでは足りない場合に、第3の収入源として活用できます(NISAの活用を最大限利用できます)。

リスクと注意点

先にも述べましたが、投資にはリスクがつきもので、将来のリターンは市場の状況により大きく変動する可能性がありまので、投資については以下の点に留意する必要があります。(1) リスク許容度の確認:運用する前に、自身や子供、孫のリスク許容度を確認しましょう。

  •  分散投資:リスクを分散するために、ポートフォリオを検討します。
  •  専門家の助言を得る:「何事にも先達はあらまほしきことなり」ではありませんが、投資の専門家のアドバイスを受けることは重要です。

まとめ

ジュニアNISAを活用して今年80万円を運用することにより、将来の資産を著しく増やすチャンスがまもなく終了します。

一方で、投資にはリスクが伴うことから、慎重な計画と情報収集が欠かせません。

将来の子供や孫たちのために、賢明な投資戦略を検討してみてはいかがでしょうか。


  • この記事を書いた人

マル得ウェブ編集部

マル得ウェブ編集部。お金にまつわるアレコレ、お得なキャンペーン情報などを発信しています。知らなきゃ損する、知って得する情報で老後破綻を招かない資産形成を図っていきましょう。 ※ 記事内容は掲載日時点のものです。本サービスのコンテンツを承諾を得ずに無断転載・複製・出版・譲渡・公衆送信・改変などを行うことは禁じます。

-資産形成