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【ネットと旅行代理店】旅行の予約はどちらがお得?家族4人で行く「沖縄」「ハワイ」のシミュレーション比較

新型コロナウイルスによる外出自粛も解除され、国内旅行や海外旅行の計画を立てる人も多いと思います。以前は、街中にあるJTBやHISなどの大手代理店で旅行の予約をするのが主流でした。しかし、今日ではネットでの予約が主流になりつつあります。さて、ネット予約と大手代理店での予約、どちらがお得なのでしょうか。

この記事では、ネット予約と大手代理店のメリット・デメリットについて説明します。また、家族4人で行く「沖縄」「ハワイ」のシミュレーションをもとに、どちらがお得なのかを解説していきます。

ネット予約と大手代理店予約の違いは?

旅行の予約方法は、楽天トラベルやじゃらんnetなどの「ネット予約」と直接店舗に行って予約をする「代理店予約」の大きく2種類に分けられます。

さて、ネット予約と代理店予約の違いは何でしょうか。ポイントとして、以下が挙げられます。

・対面か非対面の申し込みか

・価格

・アドバイス、サポートの有無

それぞれの特徴について、メリット・デメリットをもとに説明していきます。

ネット予約の特徴

ネット予約のメリット・デメリットを紹介します。

【メリット】

・自宅や好きな場所で、好きな時間に旅行の申し込みをすることができる

・サイトによってはポイント還元などのサービスを受けられる

・価格の比較がしやすく、より安いプランを選ぶことができる

【デメリット】

・申し込みの手順が煩雑である

・日付や人数などの入力ミスは自己責任となる

・緊急時の問い合わせがしにくい

ネット予約の一番の特徴は、いつでも、どこでも旅行の申し込みをすることができる点であるといえるでしょう。また、ポイント還元があったり価格の比較がしやすいことから、より安く旅行の申し込みをすることができます。

一方で、申し込みには日程や個人情報を入力する手間がかかり、煩雑に思う人もいるのではないでしょうか。そして、日付や人数などの入力ミスがあった場合、キャンセル料がかかることもあるため、注意が必要です。

大手代理店予約の特徴

次に、大手代理店予約のメリット・デメリットを紹介します。

【メリット】

・旅行の日程やプランなどのアドバイスを受けられる

・旅行先でのトラブル、緊急時の対応などさまざまなサポートを受けられる

・複雑な行程にも対応してもらえる

【デメリット】

・営業時間内に店舗に足を運ぶ必要がある

・説明を聞いたり、申込書の記入などに時間がかかる

・ネット予約と比較すると割高であることが多い

大手代理店予約の一番の特徴は、対面で「旅行の日程やプランなどのアドバイスを受けられる」点であるといえるでしょう。おすすめの行き先や観光名所なども教えてもらえます。また、台風や地震などの自然災害が発生したときのキャンセル対応なども電話で確認することができるため、緊急時のサポートも安心です。

しかし、手厚いサポートが受けられる分、ネット予約よりも旅行代金が割高になる傾向があります。また、説明〜申し込み完了まで何度か店舗まで足を運ぶ必要があるため、時間の調整が必要です。

ネット予約と大手代理店予約の現状

さて、ネット予約と大手代理店予約の特徴を踏まえ、現状はどちらの予約が多いのでしょうか。結論からお伝えすると、国内旅行では「ネット予約」が主流になっています。そして、大手代理店の実店舗は年々減少傾向にあります。

ここでは、以下のポイントについて確認していきます。

・宿泊施設の予約方法の割合

・なぜ実店舗は減少傾向にあるのか

・ネット予約が有利な理由

宿泊施設の予約方法の割合

一般社団法人日本旅館協会「令和4年度 営業状況等統計調査」によると、国内の宿泊施設におけるネット予約の割合は45.3%であり、全体の半数近くを占めていることがわかります。その他の割合は以下のとおりです。

ネット予約(OTA):45.3%

旅行代理店での予約:22.5%

自社HPからの予約:14.9%

直接予約:17.2%

ここでの「ネット予約」とはOTA(Online Travel Agency=オンライン旅行代理店)のことをいい、具体的には楽天トラベル、じゃらんnet、一休.comなどが当てはまります。自社HPも含めたネット予約の割合は、半数以上であることがわかります。

なぜ実店舗が消えつつあるのか?

前述のとおり、旅行代理店の実店舗数は年々減少傾向にあります。中でも、大手旅行代理店のJTBでは、2020年に店舗の25%の閉鎖などを盛り込んだ事業構造改革を発表しています。実店舗はなぜ減少傾向にあるのでしょうか。その理由を詳しく解説していきます。

・ネット予約の普及

自社HPも含めたネット予約の割合が半数以上を占めていることから、代理店の需要は減りつつあります。ネット予約の利用は年々増えており、顧客が奪われているのが現状です。

・新型コロナウイルスの影響

旅行代理店の強みの一つとして、団体や法人などの大人数にも対応できることが挙げられます。しかし、新型コロナウイルスの影響により大人数の旅行の需要も大幅に減少しました。最近では外出自粛も解除され、大人数の旅行も増加傾向にありますが、まだまだコロナ禍前の水準に達していないのが現状です。

・人件費、光熱費など店舗の経費削減

新型コロナウイルスの影響により赤字額が大きく膨らんだ大手旅行代理店は、人件費や光熱費などの経費のカットを余儀なくされました。また、店舗数を減らし、オンラインサービス等の普及を始めています。オンラインサービスと大手旅行代理店の強みを掛け合わせることにより、生き残りをかけています。


ネット予約が有利な理由

なぜここまでネット予約が有利になっているのでしょうか。一番の理由は「人件費・光熱費・店舗の費用がかからない」ということが挙げられます。

これらの費用がかからない分、旅行代金も安く設定でき、お得に旅行を楽しむことができます。

事例①:家族4人で「沖縄」に行く場合の総額シミュレーション

実際に、ネット予約と大手代理店予約ではどのくらい金額に差が出るのでしょうか。以下の条件で比較してみましょう。

【条件】

人数:4名(大人2名、小学生2名)

行き先:沖縄

日数:3泊4日(お盆シーズン)

出発地:東京

飛行機: エコノミークラス(行き:朝出発 帰り:夕方出発)

宿泊先:グレードは同条件)

その他:現地でのレンタカー手配代含む

※飛行機、宿泊先、朝食/夕食の有無は同条件とする

ネット予約の場合

大人:156,700円 ×2名

子ども(小学生):110,300円 ×2名

クーポン:-8,000円

合計金額:526,000円(税・サ込)

※楽天トラベルにて試算(一例)

大手代理店予約の場合

大人:233,800円 ×2名

子ども(小学生):180,800円 ×2名

合計金額:829,200円(税・サ込)

※JTBにて試算(一例)

ネット予約の方がお得?

家族4人で沖縄に行く場合、ネット予約と大手代理店予約の総額を同条件で比較すると、ネット予約の方が総額303,200円安いことが分かります。

ネット予約ではクーポンなどの適用があるため、より費用を抑えることができます。また、予約サイト独自のポイントも付与されるので、旅行以外の用途にも使用できるでしょう。一方、大手代理店では費用が割高になる分、店舗で直接アドバイスやサポートを受けることができます。

少しでも費用を抑えたい人はネット予約、「久々の国内旅行だし、しっかりサポートを受けたい」という人には、大手代理店での予約がおすすめです。

事例②:家族4人で「ハワイ」に行く場合の総額シミュレーション

次は、海外旅行のシミュレーションを行います。以下の条件で比較してみましょう。

【条件】

人数:4名(大人2名、小学生2名)

行き先:ハワイ ホノルル

日数:3泊5日(8月後半)

出発地:東京

飛行機:エコノミークラス(行き:夜出発 帰り:昼出発)

宿泊先:グレードは同条件)

その他:航空券+宿泊代金の金額にて試算

※朝食/夕食の有無は同条件とする

※空港⇔ホテル間のシャトルバス付き

ネット予約の場合

1名あたり:259,680円 ×4名

合計金額:1,038,720円(税・サ込)

※楽天トラベルにて試算(一例)

大手代理店予約の場合

1名あたり:352,6000円 ×4名

合計金額:1,410,400円(税・サ込)

※JTBにて試算(一例)

ネット予約の方がお得?

全て同条件で比較した場合、海外旅行においてもネット予約の方が総額371,680円安いことが分かります。

代理店では、海外旅行保険の案内、電子渡航認証(ESTA)の申請などさまざまなサポートを受けることができます。出発前だけでなく、旅行時の24時間サポートのサービスも受けられます。そのため、海外旅行に慣れていない人は大手代理店での予約をおすすめします。

ネット予約でも旅行時の24時間サポートのサービスを受けることができますが、大手代理店の手厚さと比較すると十分とはいえないでしょう。

まとめ

国内旅行と海外旅行、それぞれネット予約と大手代理店予約を金額面で比較した場合、どちらもネット予約の方がお得であることがわかりました。

現在では、割引サービスや予約のしやすさからネット予約が主流になっています。しかし、旅行時のサポートの手厚さなど大手代理店ならではの強みもあります。

それぞれの特徴を踏まえた上で金額を比較し、よりお得に旅行を楽しみましょう。


一般社団法人日本旅館協会「令和4年度 営業状況等統計調査」

https://www.ryokan.or.jp/top/news/detail/510

JTBグループ6500人削減、115店閉鎖 デジタル化急務

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO66519760Q0A121C2TJC000/

  • この記事を書いた人

マル得ウェブ編集部

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