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知らないと損!ピンチになった時に助けてくれるお金って?

世の中には自分で申請しなければもらえない、お金の制度が多く存在しています。生活に損失があった時に助けてくれる制度でも、残念ながら自分から動かないと助けてもらえません。損しないために知っておくべきお金の制度を紹介します。

スマートフォンを盗まれたら「雑損控除」を使う

 雑損控除とは自然災害や火災、盗難などで出た損失の一部を所得から控除し、税金を安くしてくれるものです。納税者本人、もしくは所得金額が48万円以下の同一生計の家族の所有物で、生活に必要な資産が対象なので、スマートフォンが盗まれた際も適用できます。

 控除できる金額は「(災害関連支出の金額-保険金等の額)- 5万円」です。所得税率20%の人が、iPhoneを盗まれて原状回復(再購入)に15万円必要だった場合、税金が3万円少なくなります。

※(原状回復に必要な費用15万円 - 5万円) ×(所得税率20% + 住民税率10% ) = 3万円

 原状回復(再購入)にかかった領収書を残した上で、確定申告が必要です。

歯の治療で10万円を超えたら「医療費控除」を使う

 歯の治療で10万円を超えたら「医療費控除」を使うことで税金の控除を受けられます。控除される金額は支払った医療費から10万円を引いた額(所得が200万未満の場合は総所得の5%)です。

 例えば、総所得350万円の人は所得税率が20%なので、年間の歯の治療費が15万円だった場合、税金が1万5,000円少なくなります。

※控除金額(15万円 - 10万円 = 5万円)× (所得税率20% + 住民税率10% ) = 1万5,000円

 医療費控除なので、他の病気で通院した費用や治療目的に使った市販薬の費用も合算できます。さらに同一生計内の家族の分や公共交通機関であれば交通費も加えることが可能です。

 歯の治療で10万円を超えることは珍しくないので、必ず領収書を残しておき、確定申告を行いましょう。

 なお雑損控除、医療費控除を使うために確定申告する場合、ふるさと納税の「ワンストップ特例制度」が無効になってしまいます。確定申告時に、一緒に「寄附金控除の申告」を忘れないようにしましょう。

子どもが無職になったら「扶養控除」をつかう

 子どもが無職になり収入がなくなったら扶養に入れて、扶養控除を適用しましょう。子ども1人につき38万円の控除が受けられるので、所得税率が20%であった場合、11万4,000円税金が戻ってきます。

※控除金額38万円 ×(所得税率20% + 住民税率10% ) = 11万4,000円

 ただし扶養控除は所得が48万円以下(給与収入の場合は103万円以下)であることが条件で、さらに同一の生計内で生活している必要があります。無職になった年は、辞めたタイミングによっては所得が48万円を超えている場合があるので、注意しましょう。

 扶養控除を適用する場合は、「年末調整」で会社に届け出るか、「確定申告」にて自身で届け出る必要があります。

家賃が払えなくなったら「住居確保給付金」をもらう

 離職や事業の廃止で収入がなくなり、家賃が払えなくなった時は、市町村の「住居確保給付金」で、最大9ヶ月家賃の支援を受けられます。

 例えば千葉県千葉市で2人世帯の場合、世帯収入が179,000円以下かつ貯蓄等の合計額が780,000円以下であることが条件です。ただし、求職活動をしているなど細かな条件もあるので注意しましょう。

 このケースでは1ヶ月に上限49,000円を原則3ヶ月もらえます。2回まで延長し最大9ヶ月支給できるので、総支給額の合計は最大441,000円です。

再就職で給料が減ったら「就業促進定着手当」をもらう

 雇用保険をもらっていた人が、再就職後6ヶ月以上雇用され、再就職先で給料が減っていた場合、「就職促進定着手当」がもらえる可能性があります。再就職の時に「再就職手当」をもらったことが条件です。 支給金額は給料が減った額や基本手当の残日数によって変わってくるので、一概には言えませんが以下のケースを例にすると、上限17万5,200円までもらえます。

  • 年齢…36歳
  • 基本手当の支給残額…75日
  • 再就職手当の給付率…60%

申請手続きには申請書や雇用保険の受給資格証の他に、出勤簿と給与明細(賃金台帳)の写しが必要です。

 もらえるかどうかご自身で判断するのは難しいかもしれませんので、再就職後6ヶ月経ったらハローワークに相談しましょう。

困った時に助けてくれる制度について知っておこう

 生活に必要なものや職を失った時に使える制度は多く存在します。

 「初めて知ったものがたくさんあった」という人は多いのではないでしょうか。どの制度も自分から積極的に手続きすることで、受けられるものです。

 もちろんこれらの他にも、知らなかったために損してしまう制度はたくさん存在します。常にアンテナを張り巡らせて、お得な情報を掴むことで、本当に困った時に利用できるようにしておきましょう。


https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1110.htm

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1120.htm

https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1180.htm

https://www.city.chiba.jp/hokenfukushi/hogo/jyukyokakuhokyuhukinn.html

https://www.hellowork.mhlw.go.jp/doc/saishuushokuteate.pdf

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11600000-Shokugyouanteikyoku/0000042460_2.pdf


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マル得ウェブ編集部

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