保険

【旅行】やはり旅行に行く時は傷害保険に入った方が良いの?

新型コロナウィルスによる行動制限が緩和され、旅行を計画する人も多いでしょう。旅行は楽しい経験である一方、予期せぬトラブルが発生する可能性もあります。

旅行先でのトラブルに備えるために入るのが旅行保険です。この記事では、国内旅行保険と海外旅行保険の補償範囲と違い、それぞれの必要性について詳しく解説します。

旅行保険について知ることで、旅行保険に入るべきか迷っている方の悩みを解消します。旅行中にトラブルがあっても適切なサポートが受けられるよう準備し、安心して旅行を楽しみましょう。

旅行保険とは?

旅行保険は、国内旅行保険と海外旅行保険に分けられます。国内と海外では、リスクの性質が異なるためです。

国内旅行では交通事故やケガのリスクがあります。海外旅行では、事故やケガのリスクだけでなく、言語の壁や法律の違いがトラブルを引き起こす可能性があります。

行き先によってリスクが異なるため、旅行保険は国内旅行保険と海外旅行保険に分けて考えましょう。

旅行保険の補償範囲

旅行保険の主な補償内容は次のとおりです。

  • ケガや病気の補償
  • 他人への賠償
  • 携行品の補償
  • 交通機関トラブルの補償

ケガや病気の補償

ケガや病気による以下の費用を補償します。

  • 治療費用
  • 死亡
  • 後遺障害
  • 救援者費用

救援者費用とは、被保険者の急病やケガ、その他の災害に対応するために家族が支払う費用です。

たとえば、旅行先で一定期間以上入院した場合や死亡した場合、現地に家族が駆けつけるための往復交通費や宿泊費を補償します。また、乗っている航空機や船舶が行方不明または遭難した場合に、捜索や救助にかかる費用も支払われます。

他人への賠償

他人にケガをさせたり、他人のモノを壊したりして法律上の損害賠償責任を負った場合、賠償金が支払われます。

荷物の補償

所有する身の回り品が、盗難や事故により破損した場合の損害を補償します。

たとえば、航空会社に預けたスーツケースの車輪が破損した場合も補償対象です。スマホも携行品に該当します。しかし、保険会社によっては電子機器はオプション補償になる場合もあります。補償内容をよく確認しておきましょう。なお、現金やクレジットカードは補償の対象外です。

交通機関トラブルの補償

搭乗予定の航空機が欠航や運休になった場合、交通費や宿泊費を補償します。旅行保険では航空機のチケット代は補償対象ではありません。航空機のチケット代は航空会社での対応となります。

また、航空会社に預けた荷物の到着が遅れた場合、いわゆるロストバゲージによる費用も補償します。

国内旅行保険と海外旅行保険の違い

国内旅行保険と海外旅行保険の大きな違いは、旅行先での病気の補償です。

国内旅行保険では旅行中のケガは補償しますが、病気による入院や治療費は補償されません。海外旅行保険では、ケガも病気も補償します。

海外旅行中に急病で入院が必要になった場合、海外旅行保険では医療費だけでなく、緊急時の帰国費用や通訳費なども補償対象です。

2023年7月21日に損害保険ジャパン株式会社が発表した「海外旅行保険に関する意識調査」では、海外旅行において不安なことを「旅行先での事故や病気」と回答した人が一番多く、56.0%でした。

多くの人が心配する旅行中の病気に対する補償が、国内旅行保険と海外旅行保険の主な違いです。

国内旅行保険の必要性

ここまで、旅行保険の補償内容を解説してきました。国内旅行保険の必要性について、どのような人が入るべきか、入る際に気をつけたいことを考えてみましょう。

国内旅行保険に入るべき?

国内旅行保険の補償内容のうち、自分が加入している他の保険でカバーされないものを必要とする人は、国内旅行保険への加入を検討しましょう。

ケガの補償は、傷害保険や医療保険に入っていれば補償対象です。他人への賠償も、個人賠償責任保険特約を自動車保険や火災保険につけていれば補償されます。救援者費用や携行品の補償、交通機関トラブルの補償は、クレジットカード付帯の旅行保険で補償される可能性があります。

国内旅行保険の補償代替できる可能性があるもの
ケガの補償傷害保険や医療保険
他人への賠償個人賠償責任保険特約(自動車保険や火災保険に付帯)
救援者費用クレジットカード付帯の旅行保険
携行品の補償
交通機関トラブルの補償

自分が加入している保険やクレジットカード付帯の保険内容を確認し、必要と考えられる補償が備わっているのであれば、国内旅行保険へ加入する必要はありません。

しかし、クレジットカード付帯の旅行保険には注意が必要です。旅行代金の支払いにクレジットカードを使っていないと保険が適用されなかったり、補償が限定的なケースが多くみられます。

自分が加入している保険を確認し、国内旅行保険の必要性を判断しましょう。

国内旅行保険に加入する際の注意点

国内旅行保険に加入する際は、保険で補償されないケースに注意しましょう。

国内旅行保険では旅行先での病気は補償対象外です。

また、危険性の高いスポーツも補償されません。たとえば、ピッケル等の登山用具を使用する山岳登はんやロッククライミング、5mを超えるボルタリングなどは補償対象外です。

携行品の補償では、現金やクレジットカード、メガネやサングラスなど補償対象外のものがあるため、事前に確認が必要です。盗難は補償対象ですが、置き忘れや紛失後の盗難は補償されないため、注意してください。

海外旅行保険の必要性

海外旅行保険の補償内容を理解したら、海外旅行保険の必要性について考えてみましょう。どのような人が入るべきか、入る際に気をつけたいことを解説します。

海外旅行保険に入るべき?

海外へ旅行する人は、海外旅行保険に入っておいた方がいいでしょう。外務省の海外安全ホームページでは、海外旅行保険には必ず加入することがおすすめされています。

海外での医療費は非常に高額な場合があり、海外旅行保険に入っていないと、治療費がかさんでしまう可能性があるからです。

たとえば、虫垂炎の手術を海外で受けると、国によっては治療費が数百万円かかります。治療費が高額なため、海外旅行保険への加入など治療費の支払い能力が証明できないと、治療がまったく受けられないこともあるのです。

日本の健康保険の海外療養費制度が使えますが、海外では医療体制や治療方法が異なるため、支給されたとしても足りないケースが考えられます。

また、海外ではどこの医療機関にかかるかも重要です。海外旅行保険に入っていれば、日本語で医療機関を紹介するサービスもあります。海外で困ったとき、日本語によるサポートがあればトラブル解決が円滑に進むでしょう。

海外旅行保険に加入する際の注意点

海外旅行保険に加入する際は、保険で補償されないケースに注意しましょう。

危険性の高いスポーツやアクティビティは補償の対象外です。たとえば、スカイダイビングや登山、ハングライダーなどが該当します。

また、持病や既往症の悪化は海外旅行保険では補償されません。歯の治療も対象外です。

戦争や紛争、異常事態が発生している地域への渡航も補償されないケースに該当します。

まとめ

国内旅行保険は必要に応じて入り、海外旅行保険は加入しておいた方がいいでしょう。

国内旅行保険では、ケガや他人への賠償、携行品や交通機関トラブルを補償します。海外旅行保険では、国内旅行保険の補償内容に加え、海外特有のリスクや病気による治療費も補償します。

それぞれの補償内容を知り、自分の状況と旅行プランを考慮して、保険の必要性を判断しましょう。旅行中にトラブルが起きても適切なサポートを受けられるよう事前準備が重要です。安心して旅行を楽しむために、適切な保険加入を検討しましょう。


  • この記事を書いた人

マル得ウェブ編集部

マル得ウェブ編集部。お金にまつわるアレコレ、お得なキャンペーン情報などを発信しています。知らなきゃ損する、知って得する情報で老後破綻を招かない資産形成を図っていきましょう。 ※ 記事内容は掲載日時点のものです。本サービスのコンテンツを承諾を得ずに無断転載・複製・出版・譲渡・公衆送信・改変などを行うことは禁じます。

-保険